★でんでん丸の出会い体験談★

金曜日の夜、その日もまた宛ても無く出会い系を漁っていた。
12月。人恋しい季節…恋人たちの季節…。
俺にはまったく無縁との思える虚しい日々

特に希望も無く、単に誰かとメールで繋がりたい心境だった
サイトの掲示板を見て、1件のタイトルを開く。

「今から会える人」

時刻はまもなく23時になろうかという時間。
会うなら微妙な時

「今から会って楽しい時間を過ごしませんか
　今百道にいます。足が無いので迎えに来れる方希望です」　

たぶんこの機会を逃すと今日は無理そうだなぁと、
とりあえずメールを送ってみる。

しばらくして、みゆきからメールが戻ってくる。

「メールありがとうございます。
　今どちらですか？百道まで直ぐ来れますか？」
「今車の中だから直ぐ行けるよ。天神の近くにいるから、
　この時間帯だったら10分くらいで着くかなぁ」
「判りました。今外にいるので早く来てくれると助かります。
　急患センターのところまでお願いします」

話だけはトントン拍子に進んでいった…。
会って何するのか？どんなコのなか？
待合わせ場所が、あまり聞かない場所だった事もあり、
久々の美味しい出会い？と期待度だけは高まり、
ついつい肝心の話を省いてしまった…
まぁ～なんとかなるだろう！
とめちゃ楽観的な気持ちで待合わせ場所へ到着。

予定より10分ほど遅れて到着。でも誰もいない…
人通りも無く、車の通りも少なく、街灯も薄暗いこともあって、
何処かに隠れているのかなぁ？？

とりあえず到着した事をメールで伝える。

でも返事が無い…

ヤバい完璧油断してた
15分くらい待ったが返事が無いので、あきらめて車を走らせる。

少し走ったところで、みゆきからメールが…。

「ごめんなさい。すっぽかしかと思ってました。
　暗くて怖くなって移動してました」
「えっ？今どこ？」
「今、車で通り過ぎましたよね？私西新の方へ歩いてます」
「ん？ほんと？じゃあ戻るよ。もうポイント無いので直メしよ！」

これ以上、時間とポイント使うのも無駄だし、
みゆきの本気度を試す意味で直メへ促す。

「届きましたか？今どこですか？」

みゆきのメールが届くと同時に、道を戻る俺の視界に
紺の厚手のコートを着た女性が一人寂しいげな道を歩く姿が見えた。

>>続く

利用サイト：メル☆パラ



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