もちろん待合わせは田川…
一人八木山峠を越える道のりは、最初に時と比べ、
多少なりとも短く感じた
待合わせは前回と同じ筑豊鉄道の駅。
到着後、直ぐに例の家からちなつが出て来た…。
ほんとに親戚の家か?と視線を送る俺に
ちなつは一向に気にしないというか、無視してる…
その後、飯塚、直方と前回より少し行動範囲を広げるが、
前回と同じく宛ても無くグルグルと走り続ける。
これってデート?暇つぶし?
会話の中の微妙なニュアンスに戸惑いながらも、
隙を見ては近寄る俺に
「えっ?何?何今触れようとした?バッチぃ~」と
潔癖症の片鱗を伺わせるちなつに敢え無く撃沈させられる
そんな、こんなで夕方近くに田川まで戻って来た俺達。
「今日はずっと運転しっぱなしやったけん疲れたやろ?休憩しよっか?」
と優しい一言
ちなつに指示されるまま、進む先は…
「ホ、ホテル」
「あれ?行きたくないと嫌なら止めていいよ?」
「いや…行く」
そこは外観から古びた印象のあるホテル。
さらに中はもっとヒドく、急に70年代にトリップしのでは無いかと
錯覚させるぐらい、当時のまま、埃臭く、カビ臭く保存された異空間。
ていうか、ベット小さくない??
潔癖症のちなつには耐えられるのか?
と勝手な思いを巡らせながらベットへ…
結局、笑われ…けなされ…ツッコまれ…
終始ちなつペースでヤリ込められながらも、
徐々に心と身体を開いていき、俺達は始めて肌を触れ合った
帰り際の車の中、
「ねぇHくんはちなつの事どう思とうと?」
「どうって?」
「好きとか、嫌いとか、付き合いたいとかあるやない?」
「ん~いいなぁって思ってるよ」
「な~ん?それ、エッチの事やないと?」
「違うよ」
「もぉ私ねぇ初めてやったんよ」
「えっそれって…?」
「エッチして恐くなかったの」
「あぁ~そういう事」
「今までエッチが恐かった。だけん早く終われっていっつも思ってた」
「そうなんだ…」
「うん。自分の中に別のモノが入るのが嫌やった」
「それって潔癖症やけん?」
「うん。でも今日はHくん優しいけん、そういうの全然意識せんやった」
「そうやろ!そうやろ!」
「なん、それ?そんな態度やったら、もうせんよ」
ちなつの言葉の端々から、何かが変わった気がした。
そして、俺の中のちなつへの想いも、何か変わった気がした。
>>続く
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